主 2014-07-30 18:34:43 |
通報 |
日本国、江戸:町並みや雰囲気は江戸時代と変わりなく、魔物などが存在する世界。
▽魔術師
小さな子供は生まれ持った膨大な魔力のせいで忌み嫌われ、「呪われた子」として国のはずれの塔の上に幽閉されてきた。痩せ細っていくも魔力のせいで人より幾分か寿命が長い自分には死ぬこともできない。子供は呟いた、死にたい、と。いつしか国の王が塔へ来て告げた。「この国で生あるものはもうお前と私だけ、――そしてこれで終わりだ」王は剣をふりかざし――自分を貫いた。王は最後に子供へと告げる。「生きてその罪を贖え」
時がたち、とある男が塔へと来た。「君を迎えに来たんだ」。異国へと連れられ、穏やかな日々が続いた。いつしか青年となった自分は己の『罪』を忘れていった。しかし穏やかな日々は己とは寿命が違う男の死で終わりを告げる。男は最後に告げた。「私の後を追おうなんて思ってはいけないよ、…その命尽きるまで、生き続けなさい」。悲しみの渦に飲み込まれながらも二人の言葉に囚われ、命を絶つこともできず、青年は逃げるように異国へと旅立った。行き先を選ぶこともできない『次元移動』の魔法。己の全ての元凶となった魔力を使って、異国の地に降り立つ。
――生きていること自体が『罪』だった魔術師は、自分では**ない。
▽剣士
日本国内の領主と巫女の間に生まれた。優しくおしとやかな母、強く明るい父。領民を護る両親を尊敬し、両親を護る為に「強くなりたい」と願い活発な少年時代をおくるも、そんな穏やかな日々は唐突に終わりを迎える。
父親はとある魔物の討伐で家を出て行き、母親は無事に討伐が終わるよう、そして強力な結界を張り続けるため自らの命を削りながら祈り場で祈りを捧げる。そんな両親の間で少年は気が気ではなく、外へと出る。するとそこには父親が討伐をしにいったはずの魔物。その口からは人の腕が見えており、その手がに握っているのは――父親が持っていったはずの家宝の刀。少年は結界が破れていることと共に母親が己の命尽きるまで祈りを捧げたことを悟る。同時に、父親が魔物に食われたことも。
両親を亡くした少年は怒りのままに我を忘れて魔物を倒した。――さながら化け物のように。
そんな少年も時を経て青年となり、父親の跡をつぎ領主となる。魔物を倒し、領民を守りながらも青年はずっと強さを求めていた。――もう誰にも大事なものを壊されないように。青年は父親の形見の刀に誓う。護る強さを手に入れ、生き抜くことを。そんな青年に護るべき者などなく、いつしか青年は強さだけを求めるようになった。
――誰かが言った「本当の強さを知りなさい」と。
魔術師はずっと生きる理由を探し、己の終わりを願っていた。
剣士は本当の強さを問い、強さを求めて生きることを望んだ。
それぞれの探し物を、二人は出会いを通じて見つけ、知り、分かち合う――のかもしれない((雰囲気ぶち壊し←
トピック検索 |