主 2014-06-09 21:58:16 |
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>逢見様
今宵がある故、月の眩き日がより美しく見えるもの。…此月無くしては次の月は愛でられぬ。そう思えば今宵が少し麗しく感じられようか
(自室の小窓から見ゆる雲間に隠れし月は新月を思わせ心に平穏を来たし、自然と頬を僅かに緩ませる。外界から感じるひんやりとした風は僅かばかり雨音の匂いがし、其れに誘われるようにゆらりと立ち上がれば座敷を抜け、ぽっくり下駄を履き外へと出る。石畳をカランコロンと小さく音を立たせ歩みを進めると、優美な鈴の音と共に闇夜に溶け込むような艶やかな黒髪が流れるのを見て僅かに息をのむ。男客の儚い視線の先を見やれば其処には己の心を落ち着かせる宵があり、男とは対照的にほんの少し微笑めば、視線を紫がかる黒の双眸に移し先刻小耳に入れた男の言葉に返すように上記を穏やかかつ静かな声色で述べて。しばし間をおいた後、僅かに目を伏せ「出過ぎた駄弁を。…どうか今宵、こなたを満たす月が見つかることを」静かな声色は変わらずとも機嫌を損ねて帰ってしまわぬか不安に思いつつ、陰る月の代わりとなる月人が見つかることを願って。
(/絡み文ありがとう御座います。自分のPF>28です。まだ本体も迷走中の掴みにくい奴ですが宜しくお願いします。
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