九苑/ 愛らしい事を。お前が一番心待ちにしているのは今宵のような月であろうに。 (酒を持ってきた使いの者に手土産を渡して目前で注がれる酒に視線を流し冗談を楽しみつつ口角僅かにあげる。帰りの時間を問う相手にこちらも酒を相手の器に注ぎながら「美しい月に飽きぬ間はこうして酒とお前を楽しむつもりだ」と酒を置いて盃に持ちかえて)