Cafe&Ba「居酒屋。」

＞カンザキさん
僕もカンザキさんと居ると凄く安心出来ます。兄弟だからでしょうか？
っ、全く、そうやって何人を落としてきたことだか……。
（相手の愁いを帯びた言葉にゴクリと喉を鳴らす。今までのようなどこか演技じみたものではなかったため、茶化すのは不躾だと感じたので相手の言葉に同調してこくんと一度頷いて見せ。実際相手の前だと気を遣う度合いが全然なくて、無理をする必要がないからかとても落ち着いていられるのだ。良い意味で空気のような存在であって、それが兄弟ということなのだろうかと考えて、頬を撫でる相手の手に自分の手を重ねる。急に名前で呼ばれると、あからさまに赤面して動揺してしまう。ただからかっているだけなら幾らかマシなのだろうが、相手の瞳が冗談を言っているようには見えなくて、余計に恥ずかしい思いをする羽目になる。赤面した顔を隠すように片手で口元を覆えば、小さな声で相手は本当に侮れないと呟いて。）