Cafe&Ba「居酒屋。」

＞カンザキさん
っ、……ごめんなさい、カンザキさんが僕を惑わすようなことを言うから、もう二度とそんなこと言わせないようにしちゃおうって思って。
すみません、そんなに落ち込むとは思ってもなくて……
（相手が自分の行動に驚きつつも、きっと本気の恋だか家族愛だかわからないような言葉を吐いたことを後悔してくれているだろうなんてぼんやりと考えていると、急に相手の目つきが変わってゾクリと鳥肌を立たせる。強く払いのけられた手をそのまま下げて、驚いた様子で相手を見たが、その時には相手は俯いていて表情は伺えず、感情を測るのはその震えた声だけしかなくてまんまと相手の思惑にハマることになる。相手に拒絶されて多少我に返ったところもあったのか、からかいすぎたところを反省して謝罪する。しかしもとはと言えば、相手が自分を期待させるような、それでいて永遠に叶うことのない切ない言葉を投げかけたのが問題だったと思い出して言い訳をゴニョゴニョとして。自分の計画が少し甘かったせいで、相手を傷つけてしまったと気付けば先程までの余裕など微塵もなくて、再度申し訳なさそうに謝罪の言葉を口にすると自分も見るからに落ち込んだ様子でシュンとして俯いて。）