豆 2014-01-06 15:13:58 |
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(自分の名すらも分からぬ孤独という名の不安に全身は覆い尽くされ、薄らぼんやりと残る遠い過去の記憶に縋り付ける物等無く頭の中を掻き乱すどろどろとした黒いモノに耐えるべく固く双眸を伏せ。聞こえてきた呆れのような溜息に頭から冷水を被せられた心地に為る。つい数分前に出逢ったばかりの彼だが己の中に唯一存在する相手という人からの拒絶は酷く恐ろしい物であり、何故か目頭が熱くなり横隔膜が押し上げられる感覚に短い呼吸を繰り返し。然し紡がれた優しい言葉は想定外なもので思わず顔を上げると何処か困ったような居心地の悪そうな相手、ぽかんと呆けた表情を浮かべていると無意識の内にじわりと双眸に滲む水滴が飽和量を超え頬を伝い落ち。)
いい、の…?俺、ここに…いても、
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