主 2014-01-02 17:31:37 |
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>ルイス
―――――――
「言わずとも、判ってるよ。
だって君、何処からどう見たって
俺の敵じゃないか。」
自身に向けられた刃先に笑むと、
後ろへと一歩引き下がり、
此方も剣―――フランベルジェを
鞘から抜き出した。
悪意に満ちた物質と靄に
己の体は奮え上がる。
「うん、受けて立つよ。 ――…
後悔なんて、しないで…ねっ?」
己の剣を振り翳しては、
風圧で小さく炎が点り。
ゆらめいて、ゆらめいて、
咲いた炎は後に紅蓮と化する。
―――侯爵の所持する剣。
中ってしまえば、
自身の肉体は耐えきれない。
しかしそれ故、距離を保つ事で
保険を掛ける事が出来るだろう。
「ねぇ、おいでよ。」
相手に笑み掛けると、
先制を許した。
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