黒い礁湖/nl

…少し、酔いが回った、ようです。(脱出の合図は予め決めてあって、それに同意するように頷いて見せ、正面の出入口の様子を見るとやはり警備は厳重、強行突破でいけなくはないが自分の東洋出身の顔立ちのせいなのか、はたまた相棒の国籍が伺えない外見のせいなのか或いは何か他に原因があるのか、ただでさえ悪目立ちしている上にこれ以上の不必要に注目を浴びることはないと考えれば得策ではないと感じ、相棒もそのように考えているのか定かではないが、周囲を伺っている様子からしてほかの脱出経路を探しているのだろうと察せば、クイッと袖を引っ張って、身長の差ゆえに上目遣いになりながら酔っているはずもないのに蕩けたような表情を作って上記を述べ、こんな自分は気持ち悪いと内心嫌悪感を抱きつつ相手をベランダまで誘導する、ベランダから下へ見下ろし「飛び降りれそうだ」と周囲に誰もいない事を確認すると相手に指示を待ち

(/遅くなりました(´；ω；｀)))