瀬戸 幸助 2013-07-12 20:14:14 |
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>アヤノさん
先に失礼するっすー!!!(強い花の香りに鼻孔を擽られる。そんな花屋に大きな声が一つ。自分にしては、珍しく次のバイトも入っておらず早めの帰宅となる訳で。大きな交差点を通り人気の少ない路地に入り、道が開いた所には決して大きくはない公園があり。いつもの放浪癖のせいか迷ってしまったのか、その考えが頭に浮かぶ。こんな、炎天下適当にあっちこっち歩き回っていたら流石に自慢の体力でも無くなってしまう。誰かに道を聞こうかと公園の中に足を踏み入れれば其処には、夏なのにマフラーを着けている少女の姿。赤いマフラーと言うのは昔の『ヒーロー』を連想させる。一歩踏み出せば、その彼女の顔が見えてきて顔が見えた時に驚いたのは言うまでもない。「アヤノさんー……?」人違いだったら申し訳ないが、その彼女に駆け寄り顔を覗き込み、
>シンタローさん
(カチャリと音を立てて開く自身の扉。それは外側から開けたのでは無く、自身が内側…要するに部屋の中から扉を開けたのである。昨日は帰ってきたのが遅かった為、寝るのが遅かった。しかも、今日はバイトが無いので思いっきり寝過ごしてしまった。そんな、まだ寝ぼけ眼の重い瞼を一生懸命開き、眼を擦ると見えてきたのは赤いジャージが良く似合う彼の姿。もう、来ているんだ、お早いな。と思いながら彼に近付けば聞こえた“暑い”との声。彼らしいと頬を緩めれば、やっとここで「御早うございますっすー…」と挨拶を。彼も暑いと言っていたし、自身も喉が乾いている為、透明なグラス2つに茶をコポコポと注げば一つを相手の前に差し出して「ハイ、あげるっす、」と笑みを浮かべながら述べて、
>マリー
マリー…?入ってもいいっすかー?(コンコンと数回ノックした後にシンとした廊下に響く自身の声。用も無く、彼女の部屋に来たわけではない。先程、窓を眺めている彼女の姿を見つけ。多分、彼女は外に出たいのだろう、が一人で出ると不安や過去の事などが有るから駄目なのであろう。それが彼女の極度な人見知りの原因でもあるが。と先程、そんな彼女を見掛けたから自身と一緒に外に出ようかと相談しに来たのだ。嫌と言われたら成す術も無いけど。取り敢えず相手の反応を待とうと思っては、扉のドアノブに手を掛けていつでも、開けれる体制にし、
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