村長 2013-07-09 19:50:08 |
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[駄菓子屋]
白波瀬せんぱい
ッ、ん…せんぱい、大きい声…あたま、ひびく…。
(ふらついてしまった自身をさすがにまずいな、などと思っていれば呆れたような口振りで自分を心配する相手の声とそれと同時に体を浮遊感が襲って。少ししてからその浮遊感が相手に抱き上げられたことによるものだと理解すると高校生にもなって同じくらいの男子に抱き上げられてしまうのもどうなのだろう、などとこんな時ばかり無駄な思考が頭を巡り。しかしそんな余裕も次第に薄れ自身を抱き上げる相手の体の方に頭をもたれ掛かりくたりして力のない腕をふらふらと頭に添えると心配は嬉しいのだが些か大きな相手の声を消え入りそうなか細い声で咎めて。熱中症にはならないようにと麦わら帽子まで持参したというのに、結局こうして相手に迷惑を掛けてしまった。今はそのことが一番頭の中を占めているのか「…なんか、ごめん…。」などと渇いた喉から掠れた声を紡ぎ出せば抱かれて顔が上を向いたことにより一層眩しく感じるようになった太陽を遮るようにゆっくりと瞼を閉じて。)
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