れいか 2013-04-05 20:21:45 |
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*あいつに片思い*
「はー・・・。」
6時間目の体育の片付けをしながら、大きなため息をつく私に親友が聞いてきた。
「どうしたの?」
「いや、何でもない。」・・・はずがない。
あいつの事がどうしても気になってしまう。
「絶対なんかあったでしょ!?悩みなら誰かに言った方が良いんだよ!!」
「本当になにも・・」
「あんたの嘘はウチには通じません!」
うっ!こいつをだませる日は来るのだろうか・・・
「もう!良いから!あっ!あともう私が片付けておくから、先に部活行ってて。」
「・・・分かった。部活遅れないようにね!」
おっ!今回はあっさりひいてくれたな・・・。
なにげに良いやつなんだよね。
「後で、絶対吐かせるから!」
「・・・。」
彼女はそう言い残し、体育館を出て行った。
前言撤回。やっぱりしつこい奴・・・!
「ふう・・・」
体育の後片付けって、やっぱり一人じゃきついな・・・自分で言った事なんだけどさ・・・。
その時・・・!
「あれ?一人?」
その言葉を背中で受け、ビクッとする あいつだ・・・
「う・・・うん。」
心臓がバクバクいっているのを感じながら、私はあいつの質問に答える。
「ふーん・・・手伝うよ。」
「えっ・・・いいよ!あんた、部活遅れるよ!」
「おまえもだろ!それに二人でやった方が速いじゃん。」
そう言って、あいつは片付け始める。
あ・・・お礼言わなきゃ!
「あ・・・ありが・・」
「おまえが片付けてたら日暮れちまうもんな!」
「はあ!?私だってそこまでとろくないわよ!」
「どうかな~?」
あ~!もう!何でいつもこうなんだろう!!
いつも・・・かわいくない反応しちゃう・・・
好きな人の前では、かわいくいたいのに・・・・。
お礼言いそびれちゃったし!
「きゃあ!」
モヤモヤしてたらボールぶちまけちゃった・・こんな狭い体育館倉庫で。
慌ててボールを拾うから、余計に散らかっちゃう。
あいつの前で!こんなかっこ悪いことを!!
「落ち付けって!まだ時間余裕あるから!」
そういう意味で慌ててる訳じゃないんだけど・・・。
私って、迷惑かけてばっかりだな・・・。
なんとなくフォローしてくれる・・・
胸の奥がキュウってなる。
そんな時・・・
「誰もいないな-。閉めるぞ-。」
「えっ!・・ちょっ・・・待っ・・!」
その言葉の後すぐに、
「ガチャッ」
鍵が閉められる音がした。
もしかして・・・
「閉じ込められた?」
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