トピ主及び責任者 2013-03-30 20:10:27 |
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『不思議な不動産屋』~続き~
「・・・はい、もしもし」
僕は電話に出た。慎重に進めていく。
「あぁ、いらっしゃい、いらっしゃい。」
は?誰だ、この人は。ガラガラのしわくちゃ声からわかることはこの人が多分、この店の店主で大分のお年寄り、そして男性だと言うことだ。
「あ、私はね、この不動産屋の店主、蟻川って言うんですよー、ハハ、お客さんじゃなくて不審者だと思ってさー、ずっと見てたんだよ、あんたの動き。」
え?見てた?どこにいるかもわからないナゾのおっさんに今までを見られていたってことなのか?たまったもんじゃない。と、言うか、なぜ不審者に僕が見える。
「あの、失礼ですけど、なぜ僕が不審者に?」
「あーそれね、あんましこの店、お客さんがこなくてねー、いきなり入ってきたから不審者だと思ったんだよー。」
あー、失礼しましたね、不審者みたいで。
それより、今、この店主はどこにいるんだ?ここではなさそうだけどな。ここには公衆電話一つしかない。それをどこからどう見る。
続く
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