トピ主及び責任者 2013-03-30 20:10:27 |
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『不思議な不動産屋』
ある、穏やかな日曜日の午後。簡単なジャージ姿で賑やかな町を行く。ブラブラしながらため息を漏らし、ズルズル音をたてながら・・・
僕、海野向。二十四歳、社会人。年収もそこそこ。てか、貧乏に近いけどな。
今日は行くところを珍しく決め、歩いている。そう、そこは、不動産屋だ。
僕は二十四にもなりながら、生まれ育った父と母のもとでまだ暮らしている。
僕は別に恥ずかしくないし、むしろいいと思っているが母はそんな僕を「世間知らずのバカ」と言う。
どうも変な話しだ。母は僕が嫌いなのだろうか?
さて、そんな事を考えていればもう目の前には不動産屋が。
「失礼しますけどー・・・」
静かにドアを開けると、そこには誰もいなかった。物音一つせず静かであった。
「誰かいねーのかよ、」
多少イラっときたものの、ここで怒ってはまずいと思い店主を探し回る。
「どなたかいますかー?あのー」
しかし誰もいない。仕方ないから待たせてもらうことにした。けど・・・
どうもおかしな不動産屋だ。椅子一つない。勿論、テーブルも資料集もソファも。
あるのは・・・ただ一つ、電話のみ。それも公衆電話が。
「何、ここ・・・公衆電話あるとか、まじやべぇんだけど・・・」
珍しそうに僕は公衆電話を見て回る。と、そこに、ジリリリリリリリリと音がなった。
公衆電話だ。公衆電話がなっている。誰もいないし、仕方ないから出てみることにした。
「・・・・はい、もしもし・・・」
続く
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