マリー 2012-12-09 17:05:43 |
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僕は一瞬で過去の記憶を手繰りよせ彼女の事を思い出そうとしばし考え込む。
「瞬夜? もうすぐ点呼と白物回収の時間だから部屋に戻ろう?」
うん? 白物回収? 聞き慣れない言葉に戸惑いながら少女と共に部屋へと戻る。
そして、僕は血塗れで平然としている少女に疑問を投げ掛けた
「 あ、あの、 僕は黒い猫に出会って、気付いたらココにいて何がどうなっているのか
全然解らないんだ…。ここは何処で、君はなぜ僕の名前を知っているのか、なぜそんなに血塗れ
なのか、右腕のない少女もいるし、家に帰るにはどうしたらいい?」
僕の頭は混乱していて、足はガクガク震えてパニックを起こしそうだった。
血塗れの少女…(略して血ー子 ((ちーこ)) は微笑んでいる。
その表情が僕の不安をさらに掻き立てる。
「 うん? そんな事より白物を回収出来るように準備しようね! 」
まただ、 さっきの看護師も 、ちーこも僕の質問の答えをはぐらかしている。
何なんだ!? 何がどうなっているのか訳が解らない。 しばし考え込む。
「あ、白物っていうのは シーツや布団カバー、枕カバーの事だよ?」
ちーこはせっせとカバーを外して綺麗にたたんでいる。僕も思考を止めて手伝う事にした。
「 うん、これでよしっ! あとは点呼を待つだけだね」
その時、病室の扉が勢いよく開かれ病室の中に誰かが入って来た。
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