鏡音レン 2012-09-22 19:35:38 |
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「藤原の姫の準備が整ったようです。」
「そうか、えらく時間がかかったな。」
「なんでも、姫の一番仲がよい女房が“姫様を世界一のお姿に!”っと張り切っていたようで・・・」
「そうか、では楽しみだな。陽秀。」
「いえ、貴方様のご命令とあれば。・・・帝様。」
「・・・頼りにしているぞ、陽秀よ。」
「そのお言葉、もったいのうございます。」
「蘭の君の娘、光子様のおなーりー」
ガララ(障子が開く音)
「おおっ」
―確かに、風子が頑張ったおかげでもあるでしょう。ですが今の光子様のお姿は、内面から美しさが輝き でていました―
「!あれが蘭の君殿の娘の光子殿か・・・?」
「ええ。お気に召しましたか?」
「・・・」
「答えたくないのですね・・・
もう22歳ともなりながら、妻無し、子無し。
こんな帝、今までいたのでしょうか・・・
将来が心配ですよ・・・」
「う、うるさい!」
「いったい誰のせいでしょうね?」
「う!」
「ああ、あいさつが始まるようですよ。」
「あ?ああ、みたいだな。」
「・・・(本当にこんな人が帝でいいのでしょうか?)」
「初めてお目にかかります。光子(こうし)でございます。
今宵は私くしの為にお集まり下さいまして、嬉しゅうございます・・・
皆様、今宵の宴をお楽しみください・・・」
「おどろいた。あれで12とは。やはり誰かさんとは、ちがいますね。」
「うるさい!」
(しかし、何故あのように悲しそうな顔をしているのだろう?)
「帝?」
「・・・」
「帝!」
「あっ、ああ。何だ?」
「ったく、しっかりして下さいよ。」
「ああ、悪い。すまんが光子殿を呼んでくれぬか?2人で話がしたい。」
「光子様と?・・・ああなるほど。分かりました。」
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