鬼邪高番長 2018-04-16 20:10:38 |
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…自分で食うもんぐらい払え。( 何が楽しいのか自身とは正反対な相手の様子にほんの数分ほどしか経っていないものの、若干の疲れを感じながら言葉を返しつつ先に扉を開けられ、最悪鉢合わせを覚悟すれば相手に視線を向けて )お前が此処に居れば騒ぎがデカくなるだけだ。暇なら他所で潰せばいいだろ。
他でなんか暇潰せるわけねぇじゃん。つーか、そもそも俺がコブラちゃんに会いたかったんだもん。( 扉を開いた先、ITOKANに居たのは幸いにもナオミだけで"会いたかった"と意味深にも聞こえる会話を聞いた彼女の怪訝そうな顔も気にする事なく、カウンターに手を付いて身を乗り出すようにして顔を近付け )今日は飯食いに来ただけだからさー、仲間は呼ばねぇでくれる?
好きにしろ。──アイツ等が勝手に来ても知らねぇけどな。( 相手の意図が読めずどうにか探ろうと思考を巡らせるものの、一向に底が知れないため肩を竦めつつ、幸い仲間を連れていない事から一先ずは“大丈夫だ”とナオミに伝えては端末を取り出して念のため事の次第をメンバーへと報告し )
…──、( 店内をきょろきょろ見渡す序でにちらりと相手を盗み見れば端末を弄る様に一抹の不安のようなものが頭を過り、相手に近寄って後ろから手元の端末を覗き込むと画面を眺めて小さく吹き出し )…ふは。これってさー、コブラちゃんのお仲間さんは此処に来ちゃうかな。
此処は山王街だ、アイツ等がいつ来ても可笑しくはねぇ。( 漸く身の危険を感じ始めたような様子が見えて小さく笑い、不安を煽るような言葉を敢えて口にしつつ手元の端末を仕舞えば、相手の方へと視線を移して表情を和らげ )──飯、食いに来ただけだろ。″客″に手は出させねぇよ。
……まぁ、別に何人来ようが俺は負けねぇけど。( 目前の相手の口許が緩んだ瞬間、間近で見る笑顔は中々見る事のない経験でありむず痒い感情を覚えては、気を紛らすよう額のバンダナを眉上までグイッと持ち上げつつ顔を背けて踵を返し、カウンター席にどかり腰を下ろした所でテーブルには完成したオムライスが置かれ )おー、見た目はまぁまぁかな。
俺達も負けるつもりはねぇ。( 相手から返って来た言葉に満足そうな様子で一つ分の席を空けて腰を下ろし、置かれたオムライスへの第一声には思わず眉を寄せてナオミへ一度視線を向けつつ、メンバーがこの場に居ない事に心底安堵して横目で相手を見てはぽつりと小さく述べ )…味は保証する。
んじゃまあ、いっただきまーす。( 一人分空いた微妙な距離間に何処か心地好さを感じるも隣と前から集まる視線には少し気恥ずかしさを覚え、スプーンに手を伸ばし一口分を掬えば口許に運んで口内に招き入れ、何度か咀嚼した後表情を緩めてぽつり感想を零し )…─ん、美味い。
( 相手をずっと見ているのもどうかと思い正面へと視線を戻しつつ、隣から聞こえてきた言葉に自然と口許を緩めては先ほど食事を摂る前に告げたものの、忘れないうちにと改めて釘を刺すようにもう一度告げて )─それ食い終わったら帰れ。ヤマト達が来ると面倒くせぇからな。
ん~~…、帰れ帰れって言われると逆に帰る気失せるんだよなァ…。( 手を止めずに食べ進めてる最中、言われた一言に視線を上げては口先を尖らせ嫌々と渋りながら、此方に意識を向けようと人差し指で肩をトントン叩いて )コブラちゃーん、こっち向いて。
言わねぇと何時までも居座りそうだったからな。( 何を言っているんだと言いたげな顔をして一瞬言葉を失いつつ、次第に溜息混じりに呟いては不意に肩へと触れた指先に疑問を抱きながらも渋々隣へ顔を向けてみて )…何だよ。
俺命令されんの嫌い、( 此方に顔を向けると同時、子供のような返答をしつつオムライス一口分を掬うと有無言わさず相手の口にスプーンを突っ込み )
( 年齢にそぐわないはずの発言も相手が言えば差ほど気にならないものの、一言言ってやろうかと口を開こうとしたところ徐にスプーンを突っ込まれ、口内のオムライスを何度か咀嚼しつつゆっくりとスプーンを引き抜いて眉を寄せ )何してんだテメェ。
何って?コブラちゃんうるせぇから口塞いでやっただーけ。( 言葉を発しようと開いた相手の口はオムライスで塞ぐ事に成功し、悪戯に双眸を細めると咀嚼する様子をじっと眺めつつ首を傾けて問い )"あーん"ってしてやったんだからさー、もう暫く此処に置いてくんねぇ?
お前にだけは言われたくねぇよ。( 不服そうな様子で短く返しては"もう暫く"という言葉に相手を一人にしておくわけにはいかず、当然付き合わなければいけなくなるためあからさまに面倒くさそうな顔をして )これ以上、お前に付き合ってやるつもりはない。此処に居ても暇なんて潰せねぇだろ。
んなお堅い事ばっか言わないでよ。俺とコブラちゃんの仲じゃん、…な?( 隠すつもりの無いあからさまな表情を前に口端を片側歪ませると前に向き直って残ったオムライスを食べ進めていき、突拍子もない事をぽつりと )ん~…、じゃあどっか行こっか。俺コブラちゃんのバイク見てぇんだよなー。
( どんな仲だ、と思いつつ満更でもなく言葉を呑み込んでしまえば我ながららしくないと小さく笑い、正面を向き直したところ投げ掛けられた言葉に再び相手の方へと向いて自身のバイクの事より移動手段が先に気にかかり口を開いて )…お前、バイクもねぇのに足どうすんだよ。
いや、コブラちゃんのカッチョいいバイクでも見に行きてぇなー、って思ったんだけ…ど…──あれ、今日はバイク持って来てねぇの?( 空になった皿の上にカランとスプーンを置き、お金を取り出そうとポケットに手を突っ込んだものの出てきたのはスマホのみだったらしく、少しばかり表情に焦りの色を見せ )んん?あ~…、やっべ。
いつも持って来てるわけじゃねぇよ。( 特に予定があったわけでもなく、普段通りに過ごしていた矢先に相手と鉢合わせたため当然自宅に置いたままで小さく頷いてみせつつ、相手の様子から察しがつき財布を取り出して代わりに支払いを済ませ )…次はねぇからな。
そうなんだ、ざーんねん。( 軽い口調で言葉を返しつつも頭の片隅に過る"食い逃げ"の単語。それを振り払うよう首を横に振った所で視界の隅にて相手の動きを捉え、色々と察したのか手早く支払いを済ませる姿に思わず両手をぺちんと合わせて )…~っ、マジ助かった。借りとか作りたくねぇし、ちゃんと返すから。…そのうち。
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