誰かの手に触れた時 突然この世界の中の自分の座標が リアルな実感として理解できる時がある 抱き合う恋人達は 自分のいる座標を確認しあって 世界に抱かれている実感の中にいるのだろう 自分のいる座標を見失って 誰の手にも触れられない時は そっと自分の胸に手を置いてみる 一つ息を吐くと なぜか少しだけ安心する