ゆぎり 2025-08-30 12:37:07 |
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緑谷「あれ、どうしたの轟くん」
轟「緑谷」
緑谷「眠れない?…よね」
学生寮のリビングで少しの明かりをつけて、ソファに座りぼぉとしてる轟を見つけて声をかけたが、轟のことを思うと眠れないのも無理はないと思い至った。
緑谷「喉乾いちゃって。轟くんも何か飲む?」
轟「あぁ、いいか?」
緑谷「うん、お水?お茶?」
轟「…お茶、たのむ」
緑谷「…あったかいのにしようか」
轟「…あぁ」
空気はそこまで冷えてはないが、少し震えている轟の身体を見やって、温かいお茶でも飲んで少しでも落ち着ければと思った。
緑谷「はい、どうぞ」
轟「ありがとう、緑谷」
緑谷「どういたしまして。隣、座っていい?」
轟「あぁ」
お互いに緑茶をゆっくり飲み込む。
仄かな茶葉のすっきりと馴染んだ風味が喉を通る度に温かく流れて落ち着いた気持ちにしてくれた。
緑谷「…轟くん」
轟「…泣きたいわけじゃ、ねぇのにな」
なんでだろな、と薄く笑う轟の目尻から涙が溢れていた。
緑谷「大丈夫だよ、きっと、轟くんの素直な気持ちなんだ」
でも、どう言っていいか分からなくて、溢れちゃっただけだよ。と、柔らかな笑みを浮かべて、緑谷は震えてる轟の冷えたような体に体温を分けるように寄り添って、優しく抱きしめた。
そうすることしかできない自分の不甲斐なさを噛み締めて、弱い力で力強く抱き留めていた。
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