/ 2025-07-27 14:56:40 |
|
通報 |
( 彼の口の動き、発せられる音の一欠片たりとも取りこぼしてしまわないよう、じっと神経を集中させる。そしてゆっくりと、耳に残る響きをなるべく正確に口に出してみて )……アル、フ、レート……アルフレートさん…!( 分からないことばかりの状況の中で知ることが出来た彼のお名前。1つの小さな小さな情報だけれど、そこに確かに存在する揺らぎのない重みと温かさに、自分でも不思議な程に大きな安堵感を覚え。とは言いつつ、聞きたいこと知りたいことはまだ山程ある。ここはどこなのか、どうして自分はこの場所にいるのか、どうすれば自宅へ帰れるのか…。けれど今は、尋ねたい思いを必死で堪えるしかない。言葉にしたところで、結果彼を混乱させるだけに違いないのだから。軽く見た限りでは、周りの木立ちを抜けられそうな箇所は2つ。先程彼とその他の人達がやって来た方向。あるいはその反対側、ぽっかりと口を開けた木々の先、景観に良く合った整備が施された小道が続いている方向。自分はどちらに行くべきかを知りたくて、それぞれを一度ずつ指差してから、少し心細そうに彼を見つめる。それにしても目の前の彼は非常に顔立ちが整っていて、服装がどうも現代のものではないように見える。右頬に走る傷跡は特殊なメイクで、もしかして映画か何かの撮影中だったのかもしれない。そんなことを思いながら彼からの反応を待って )
| トピック検索 |