「じゃあ、なんで分かったの?血の匂いでもしてた?」 私は不安げにそう言う。けれど今日は殺しの任務は無かった。 「最近の名探偵は凄いんだねぇ…なんでも分かっちゃうんだ?」私は彼の顔を覗き込む。 私があげたラムネ、どうやら喜んでくれたようだ。よかったね。ラムネも飲みたい人に飲んでもらえて嬉しいよね。 私は人を不幸にさせるから。勿論、私自身も。 この人だって今この雨で困っている。