匿名さん 2025-03-10 20:08:58 |
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…は、っ!?
(ふわっと身体が浮いた瞬間、熱で霞んでいた意識が一気に現実へと引き戻される。顔と顔が近く 電光掲示板も目と鼻の先。“上司にお姫様抱っこをされている”んだと理解するまでそう時間はかからなかった。例の如く抵抗しかけた矢先、衝動的に交わしたキスが脳裏に過ぎる。そして、その後の“俺の家に行こう”という相手の台詞も。──次第に 状況と思考回路がパズルピースのように嵌っていく。星河さんとは職場の関係で、こんなの明らかに異常だ。頭ではわかっている。けれど 拒絶の言葉が喉奥でつかえて、上手く出てこない。バラバラだった感情がひとつの形を成して 怖いくらい輪郭を持って迫ってくる。この人の愛情が、温もりが、全部欲しくて堪らない。ぎゅっと唇を噛み 滲む涙をこらえながら、それでも気持ちが溢れる。“やめてください…これ以上優しくされたら……期待して、しまいますから…っ”絞り出すような声。抱きしめられたまま、指先に力がこもった。……ああ、こんな女々しい男、幻滅されるに決まってる)
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