冗談でも恋を知る　

【 此処からだと、電車と徒歩でカフェに行くので待たせてしまうと思います。それでも、良ければわたしとランチをしてください。】
（ テンポの良いやりとりはいつぶりだろう。お互いに尊重することが多く、スムーズなやりとりに頬が緩む。彼の移動手段は多分、マネージャーが運転する車か、もしくはタクシー、どう考えても先に着くのは彼であり、待たせてしまう確率が高いと推測し、誘われたのに関わらず此方から誘ったようなメールを出して。購入したマグカップを受け取り「 先輩、気に入ってくれると良いなあ。」とぽつり。地図アプリでルートを確認し開始をタップ。このアプリがあれば彼のいる場所に最短で行けるはず、自然に足取りが軽く、タイミングよく来た電車に乗り、窓際に立ち先程のメールのやり取りを見返しながら、恋人を思い浮かべて。お散歩中に撮った、たんぽぽの画像と自身がいる居場所の検討がつくのではと考え、窓から見える風景をぺたり。）
【 待ち合わせのカフェは、奏くんの行きつけとかですか？わたし、初めて行くので楽しみです。】