2025-01-26 00:23:08 |
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突然の我儘ですのに、優しさに感謝します。……。
(他の画家では意味が無い、真実を大事にすると名が高い画家アーサーの手に掛る作品だからこそこの目で拝見したい。その意味を持つ何処まで伝える事が出来たかはわからないがモラレス侯爵の後押しもあり、スケッチブックから一枚の切り抜きを貰うことに成功した。強請る作品が差し出されるとあどけなく朗らかに笑って見せて、指先が紙に触れれば鉛筆が濃淡を残しやすいように凸凹とした紙の質感をそぉっと撫でた。そうして満を持して手の内の紙面に翡翠の色を向ける。描かれるモラレス侯爵は、真実を描く画家の目にはどのように写るのか。きっと当たり障りのない作品がここにある筈だと、斜に構えてしまっていたのは隠しようのない事実。そうなのだ、もしここに描かれるモラレス侯爵が威厳がありボランティアに精を出す良い人だと描かれていたとしても落ち込む必要は無い。なぜならば目の前の侯爵は不利益を被った事がある貴族でなければ裏の顔を気づきようが無いほど上手に尾を隠す男なのだから。長い睫毛が顔に影を作るほど下を向き、食い入るように一枚の紙に向き合うこととなったのは声一つ上げられないほどの衝撃を受けたからだった。威風堂々としたモラレス侯爵、その顔は端整そのものだが刻まれる皺には悪事を働いてきた者に浮かぶ意地の悪さが。鋭い眼光のその奥には弱い者を喰らう狡猾さが。一枚の下描きには、下書きだからこそ浮かぶ躊躇いの真実が線となり遠くに残っていた。噂が事実だとこれ以上無く教え込まれると大きな目はより一層開かれて、魔法に触れた時のように目の前の画家に向けられた。そこには先の軽い好奇心ではなく、彼ならば本来の私のことも気づいてくれるのだろうか、と。そんな淡い期待を持ってしまうほど心を強く動かされたらしい。)
ギルバート様、Mr.アーサーは素晴らしい画家ですわ。『ギルバート様』を描くのにこれほどまでの目を持ち合わせている者が他にいるとは思えません。
(/丁寧なご確認をありがとうございます!少しの不安も無いくらい丁寧に相談に乗って頂けて有難い限りです…!それでは同様に一旦背後は下がらせて頂きますが何かありましたらいつでもお呼び立て下さいませ!それでは改めましてどうぞ宜しくお願いいたします!)
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