Lulu 2025-01-07 16:00:14 |
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お手洗いに逃げ込もうとしていること、バレてたか。彼女は勘がいいのか?
反町は感心しつつ、恥ずかしさで心の中は荒れっぱなしだ。ということは、美玖さんには俺の好意などお見通しなのかもしれない。俺だったら鈍感だから一生気が付かないところだが。
「すみません、やっぱりお手洗いは大丈夫です。」
ーそれより、じろじろと見てしまってすみませんでした。
ーこんな人嫌ですよね(笑)
自分でもあきれるほどに俺は人と会話するのが下手である。所謂コミュニケーション障害、コミュ障なのだろうか。だが、コミュ障は独り言のように他人と会話してしまう、または喋りすぎるというものらしいということを最近知った。おれは会話の大半が「すみません」になってしまうだけでコミュ障じゃないのか。いや、このように頭の中で考えることが多く、クドクドしてしまうのだから何らかの障害はあるのか。
反町はそう思いながら席にしっかり座り直した。窓側の席に座ったのでつい先ほどまでは気にならなかったことにまで目が行く。あれ、ここ本当にどこだ。パラレルワールドのように現実味のない場所だ。そう、そこはあまりにも広い空が広がり、周りには何もない、建物一つ見当たらない。これぞ田舎なのか。俺は東京から来たのに…。
「空がきれいですね」
意味深な言葉をついつぶやいてしまった。俺は何というバカなのか。「月がきれいですね」の方がまだましなくらいおかしなことを言ってしまった。これではもっとあたまがおかしいとおもわれてしまう。
反町はズボンのポケットに手を突っ込んだり、瞬きをしまくったりとソワソワするのを止められなかった。
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