通りすがりさん 2024-10-19 20:23:00 |
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……気に、するな。
(彼の言葉が随分と意外だったらしい。何処か呆気に取られたような、あるいは驚いているような表情を彼に向けながら─ぱちり、と目を一度だけ瞬かせる。自分に向けられるぎこちない礼の言葉には首をゆっくりと横に振った─拍子に長い黒髪がばさばさと揺れ、繭の底面を擦って白い糸を散らした。目に見えて人と話すことに慣れていない彼を見かねたのか、「……お前の、気持ちは…有り難く、受け取っておこう」と、一本調子ながらもほんの少しの柔らかさを帯びた声を掛けた後、移動魔法を再開して繭に完全に包まる直前─彼に目線を向け、軽く会釈をする。そのまま繭の中で瞳を伏せ、繭ごとディアソムニア寮へと帰還した。応接室を通って自室へと戻り、ベッドに横たわって)
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