通りすがりさん 2024-10-19 20:23:00 |
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(目立った言葉こそ返さないものの─彼の言葉を暗に肯定するかのようにこくり、と小さく頷く。彼の様子を確認してからマジカルペンを再び胸ポケットに戻し、よく頑張った、と声を掛けようとしたところで─授業の終了を告げるバルガスの声がグラウンドに響き渡った。声に反応してそちらへ一瞬だけ目を向けた後、相変わらず焦点の合わない瞳なりに彼をじっと見つめ─一度だけ軽く会釈をしたかと思えば、ずっと自分の傍に控えていた箒に腕を預け、グラウンドの中心にいるバルガスの方へ向けてふわふわと緩やかに飛び去っていく。解散、の合図を聞いた後は─先程彼に行使しようとした、白い繭を形成する呪文を唱えた。暫くの間は空中に形成されていく白い繭をぼんやりと見つめていたが、やがて完全に形成されきったその中へと入って身を委ね─ディアソムニア寮へ帰還しようとして)
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