用心棒の小娘 2024-10-05 18:32:43 |
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(/滅相もございません!こちらの都合でなかなか顔を出せずにおりました…ご配慮いただきありがとうございます。こちらこそ引き続きよろしくお願い申し上げます!/蹴)
(背を向けた後だったからか否か、気が付かない間に此方へと来ていたらしい小さな獣は軽やかな鳴き声と柔らかい毛の感触を味合わせるように足元を這い、身を隠していた影の中で動かないまま視線だけ下げれば大きな瞳と目が合った。身体を少し離しても再び寄ってくる体温に諦めたように膝を曲げ、そっと持ち上げれば重力に従って長く伸びる身体。どれだけ与えられても満たされない空腹は、長い年月足りないままにされた欲や愛情まで埋められるものでは無いからかもしれない、と猫と己を不意に重ねたあと、視界に入った飼い主様の足先にこちらも視線を持ち上げて。猫を両手でぷらりと抱えたまま、にゃあと鳴くことはなく少し寝癖のついた長い前髪の向こうで猫のように目を歪め。勿論全ては冗談であるけれど)
起きたら広い寝具に独りで、しかも、朱墨様が別の猫にうつつを抜かしていたから──わたしも、この子も、満たされるには足りませんよ。甘いものをくださいな
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