匿名さん 2024-09-24 18:08:20 |
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おはよう、ノアさん。
(彼と初めて会った次の日、部屋に招かれた初日とは違い大きな扉を前に彼が改めてマフィアのボスであり自分の上司にあたるのだと実感する。そう思うと縦社会にある礼儀を意識した方が良い気がして、返答を待つ間に軽く服の皺を直し身なりを整えて。その内扉越しに返事が聞こえ彼が起きていると分かり、眠りを妨げることはなかったと安心する。「失礼しまーす…」と間延びしつつ一言添えてから扉を開けると、彼の机には以前見たときのように書類が多く、先の一瞬の安堵もそもそも執務が忙しく眠れていない可能性から心配へと変わった。けれどそれを話しに来た訳でも無く、ノアの顔色も悪そうには見てない。言葉にすることは控え、代わりに自分との会話がちょっとした息抜きになればと明るく挨拶をし、部屋へ入るときから向けられていた視線へ手のひらを軽く振り。)
何から話そう……。ノアさんって俺が情報屋だったときの拠点って知っているか?
(もう片方の手はパーカーのポケットに入れたまま彼と机を挟んで向き合うように足を進め、数秒すれば振っていた方の手もポケットの中へ。1,2歩ほど机から距離を置いたところで足を止めた。早速酒場であったことを話そうとするも、その場所を知らない相手にいきなり名前を出しても不思議に思われるかもしれないと考える。少し俯いて思い付くのは要点だけ伝える方法だが、それではあまりに淡々としていてつまらない。話すことが好きで楽しもうとする意識は両親に引き取られた頃から芽生えたもので、丁度話題に出したかった酒場とも関連付いて懐かしさを覚えた。情報屋としてアルヴェール家との取引をした記憶が無いことから自分のことをあまり知らないと踏んでは顔を上げ、話し始めに彼へと尋ねる。勿論すぐに本題に移るよう要求されたら話を飛ばして取引があったことだけ伝えるのだが、この閑話を相手は許してくれるだろうか。質問にあわせて首を傾げ、彼の表情を窺った。)
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