名無しさん 2024-09-04 22:22:15 |
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……っふふ、おう。ちょうど食いたかったんだよ、お前の料理。このまま向かうから、ゆっくり作っててくれ。
( コンビニ前に居るという報告に仕事終わりだろうかと考えていると、電話越しの硬い声が何か言い出そうとしていることに気付き、意識が集中して。次の瞬間、あまり声を張ることがなかった彼が大きな声量で食事に誘ってきて、なんだか可笑しくて笑い声が漏れた。人見知りこそしないが、外交的ではない彼の性格と声色からして、勇気を振り絞り誘ってくれたんだろう。鍋というチョイスも、1ヶ月前に自分が食べたいとねだったもので。なんともいじらしく感じてしまい、安心させるように素直な言葉で返事して。それが大層甘く蕩けた声に聞こえたのか、運転手に「彼女さんですか?」と問われて思わず顔を歪めて。しかし、特に否定も肯定もせず「どうでしょうね」と誤魔化した後に彼の住所を伝えた。───タクシーを降り、彼が住むアパートまでスーツケースを引きずりながら歩いて行く。扉の前で立ち止まり、ふと、改まって呼び鈴を押すのは初めてだと気がついて。妙な緊張感のせいで早まった鼓動を落ち着かせるように息を吐いて、ピンポン、とチャイムを鳴らして )
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