戦士 2024-09-03 21:24:37 |
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そうですね。……、…私がついてきたばかりに話をややこしくしてしまって申し訳ないですが、えっと…改めてよろしくお願いします。
( 既婚者を装うということはつまるところ、今後彼が誰かと添い遂げる機会を奪ってしまうということだ。豪胆で優しく、尚且つ見栄えのする彼は、旅をしている時も行く先々で女性男性問わず人気が高かったのできっとこの村でもすぐに馴染むだろうし、好意を寄せられる未来もあっただろうにと。しかしそんな罪悪感を抱く一方で、図らずも周囲の人間から夫婦と誤認されている現実が、将来的に彼が他の誰かのものになることはないという事実を決定付けているのは間違いなく、密かに安堵している邪な自分もいて。聖女として相応しくない醜い執着心に心底うんざりしながらも、それでも内心喜んでしまう気持ちはどうにも出来ず。せめて彼に悟られないようにしなければと意識をメニューの方へと向けては「……私はこの、“ふわふわもこもこオムライス”と“野菜たっぷりサラダ”と紅茶のセットにします。」ほぼ即決で注文するものを選び終え。すると、店主が水の入ったコップと温かい手拭きタオルをそれぞれの手前に置きながら申し訳無さそうに声を掛けてきて )
『ごめんね、お2人さん。うるさかっただろ?こんな辺鄙な村だからさ、若い人が来ることなんて滅多にないからみんな浮かれちゃって…。でも悪気は無いんだよ。─── それで、注文は決まったかい?』
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