戦士 2024-09-03 21:24:37 |
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『この家、10年くらい前までは俺の婆さんが住んでたんだが、しんでから誰も住まなくなってな。手入れしようにも忙しくて手が回らず、この通り荒れちまった。』
( 何の根拠もないカトレアの直感を一切疑うことなく信頼してくれている、彼の真っ直ぐな言葉を嬉しく思いながら後に続いて馬車を降り、先を歩く男性の後ろをついて行く。先程村でちらっと見掛けた家と同様、この家も赤煉瓦の屋根に石造りの白い壁といった素朴で可愛らしい外観をしているようだが、まるでこの家を覆い隠すかのように壁にも屋根にも蔦のような植物が鬱蒼と生い茂っていて。当然花壇は荒れ、周囲は雑草が伸び盛り、長い年月誰も住んでいなかったことが一目瞭然の有様だった。建て付けが悪いドアを開けて中に入る。内装は質素な造りで此方もまた埃を被ったり蜘蛛の巣が張っていたりとかなり古びてはいるものの、随所に大事に使われてきた形跡が見て取れた。旅をする中で集めた数々の魔法を駆使すれば、この程度の汚れや損傷はどうにでもなるだろう。 )
『そういやまだ名前を聞いてなかったな。俺はダリウス。この村で農家をやってる。あんた達が本当に此処に住む気なら今後も手を貸すつもりだ。なんせ命の恩人だからな。それにあんた達みたいな強い奴はこの村に居ないから、また何かあったらその、いろいろと頼みたいんだが…。』
すみません、申し遅れました。私はカトレアといいます。───… 何から何までありがとうございます、ダリウス様。とても助かりました。もちろん私に出来ることであれば、精一杯お手伝いさせていただくつもりです。
( 室内を興味深く見渡していると、気前のいい男性・ダリウスが改めて挨拶をしてくれたので、此方も慌てて彼の方に向き直り丁寧に挨拶を返して )
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