『蚕繭』 2024-08-25 20:21:07 |
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(/ただまあ、この顔だから許される距離感でもありますね…普段のお化けスタイルでこれやると完全に変質者ですよ……。ではいつ横転しても大丈夫なようにクッション準備しておきますね!(?)
応援が“推し”くらいかな?と思ってたら“神”扱いでむしろこっちが恐れ多いくらいですね……春翔さんはあっさりめな程良い距離感でしたが、この熱狂具合もめ~っちゃ好きです……可愛いなあ妹さん……。ふふふ、海外の方に絡まれる桑嶋と春翔さんとか、会場内で迷子になりかける桑嶋とか……あれ、何だか春翔さんに苦労かけてしまう展開しか見えませんね……すいません……。
そこまで楽しんで頂けてると知って私大変ニコニコしてます。この登場人物とならこうなるかな~とか、この場面なら桑嶋はこうするかな~とか……ついつい妄想しちゃって…そしてそれを実現するのも楽しみで楽しみで止まらなくなるんですよねえ……。)
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( 質問とは全く関係の無い言葉が返ってきた事は今更、そもそも当の変人も普段話を聞いているのか定かではないからお互い様。「解りました。」と返事はしたが、だからといって自らの服に何かするでもなく、画商の元に行く訳でもない。今の興味のベクトルは視線の先の女性であるらしい、口から言葉が散らばる様も、彼の陰で赤く染まる顔もじっと視線で追いかけながら、「……影野秋穂。影野…」彼女の名前の反芻と共に何秒間か不定形な声が溢れ。「…アンタの事、知ってます。」かと思えば不意にチャンネルが合ったかのように声が彼女の方を向き、「絵画の賞を獲ってます。青い炎のヒマワリです。天に向かって咲く熱くてまっすぐな絵です。美しい情熱の絵です。」いつ何処の話なのか何段階もすっぽ抜けた不親切さで、またぺらぺらと目の前の二人に一方的に自分の記憶を浴びせつつ一歩大きく距離を詰める。「アンタ、蚕繭の絵が好きですか。絵を描くのが好きですか。」今は隠れる壁代わりになっている彼に絵を頼まれた時と勢いを同じに、彼女の言葉を再確認したのに返事も聞かずに背中を丸め、自身の肩ほどまでしかない小柄な姿を覗き込む。「そうですか、嬉しいです。」笑みの一つすら浮かべられてない、コミュニケーションとしては躓きまくって顔面スライディングを決めてるものの、兎にも角にもそう喜びを直球ストレートに伝え。「影野秋穂さん、」それから世話役の彼が座っていた席の上に、スケッチブックと色鉛筆の一式をナチュラルにそっと置いて空けた両手で、彼女の片手を覆い握って間近に目線を合わせ、「どうかずっと好きなままでいて下さい。きらきら光る星は、とても素敵です。」このシーンだけ切り取ったら――否、切り取らなくても全面的に誤解される要素たっぷりの接触と台詞。そのくせまたいつものマイペース具合で距離と手を離すのは、恐らくこの前と同様言うだけ言って満足した証拠だろうか。「他に好きなものはありますか?色は?模様は?どんなものが好きですか?」その後更に畳み掛ける彼女への問い掛けと同時に、一度置いた絵道具を手に取り直す。このままいけばその場で無償の絵を描き始めかねないだとか、ここまで過剰供給された一個人のファンがどうなるかだとか、ずっと壁役にしてしまっている世話係の彼の事だとか、もう少しで会場が開く時間だとか――最早どこからツッコんだら良いのか解らない混沌を生み出している張本人だけは、ぐいぐいと更に二人を巻き込み迫っている。)
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