ひみつのひととき(〆)

＿＿言ったことをコロコロ変えたりはしないよ。でも、コスプレをやめろっていうのは聞けない。（　必死な自分と、揶揄うような彼。この構図は明らかにいじめっ子といじめられっ子のような。頭を上げろと言われればゆっくり顔を上げる、彼の顔を見ることはできない、というかみる度胸はない。終いにはユーザー名で呼ばれる始末。これはもう遊ばれているとしか思えない。とんだ厄介者に目をつけられたものだ。彼からの問いに机を見つめながらぶつぶつと答える。自分の言ったことは曲げないということ、好きなことは誰になんと言われようと続けることを意思表示する。彼にそれが通じるかはわからないが。小さく息を吐けば落ち着いて席に座る。未だ彼とは目が合わせられない。彼に自分の趣味をわかってもらおうとは思わないが、それでも、自分をわかって貰えば何か変わるかもと一抹の期待を寄せて口を開き。　）
俺さ、好きなんだ。＿彼女たちになっているときは強くなれてる気がして。見た目を寄せたって俺自身は変わらないだろうけど、自分もこんな風になれるかもって、思えて。