東 2024-07-20 01:24:27 |
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?……??……おお……そうか。
(急に陰りが差したような重たい雰囲気を感じ取って俺はコクコクと頷いて元の位置へと座り直した。
数瞬前まで東の手を握っていた手のひらに視線を落としてはぁ、とため息する。それは奇しくも東の嘆息とほぼ同じタイミングだった。
……今日だけで何回目だ、東の手を取るの。
今まで接触らしい接触なんて廊下でぶつかるかくれーのものだったのに。
朝に手を引いたり夕方に握ったり……そんな事あるか?
白木の木目テーブルに下垂れたウーロン茶の零れた跡に備え付けの紙ナプキンを二枚重ねて被せた。じんわりと白い紙に染み込んでゆく液体の様相はまるで今の俺の心にできたナニカを表しているようで落ち着かない。
今何時だっけか。
俺はスマホを取り出そうとカバンにかけると、どこからともなく機械音が近づいてきた。
程なく『お待たせしましたニャン』というぎこちない機械音声と共に猫型の顔文字が貼り付いたロボットがテーブルにやってきた。
配膳ロボットである。
俺は乗っかっているポテトフライを東の方へ、ピザを真ん中に置いて受け取り完了ボタンを押す。やはり例のハンバーグと海老フライはない。この後パフェがくるにしても俺がピザを食っちまったら東はポテトしか食うものが無いことになる。中央に置いたピザ皿を東の方に少しだけ押しやった。)
……食えよ、俺多分全部は食えねーから。
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