雁金 2024-07-07 17:25:08 |
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…ソイツは多分、土蜘蛛だな。全く碌でもねえ…800年くらい前、頼光の小僧に刀でぶった斬られたって聞いたが…まだ懲りてねえのか。
(雁金は青年からの話を黙って聞いていたが、話が途切れた所で─胸ポケットから煙草の箱を取り出し、一本抜き出して火を点ける。ふう、と煙を吐き出した後にそう呟き、吐き捨てるように表情を歪めた。だがすぐに「…ああ、悪ぃ…こっちの話だ。」と軽く手を挙げて謝罪し、組んでいた脚を解く。そのままテーブルの方へ身を屈め、青年の顔をまじまじと見つめながら─「お前に手ぇ貸してやってもいいが…こっちも商売なんでな。タダって訳には行かねえ。」と、端から聞けば少々非人道的にも聞こえる言葉を続けた。視線を青年から外さないままに、雁金は「…依頼料、お前に払えんのか?」と首を傾げながら問い掛けて)
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