雁金 2024-07-07 17:25:08 |
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……ふん。昨日会ったばっかの胡散臭えオッサン頼るくらいには、複雑な事情があるみてえだな。…上がれ、とりあえず話は聞いてやる。
(相手の返答を待たぬまま、豪快な欠伸と共にドアを閉めようとしたが─青年の何とも切羽詰まった言動に手がぴくりと反応し、ドアノブから離れる。相変わらず眉間に皺を寄せたままではあったが、ほんの少しだけ目付きと声色は和らいだ。足でドアを蹴って開け、顎をしゃくって─青年を室内へ上がるよう促す。ソファと向き合うように置かれている一人掛けの椅子へと腰を下ろしては行儀悪く脚を組み、サイドテーブルにマグカップを一旦置いた。「…で?その『すげえデカいの』の特徴は?色々あんだろ。色とか、形とか。」彼に問い掛ける言葉は無愛想で不親切だが─その声色は、先程とは比べ物にならない程穏やかなもの。青年の返事を待つ間、マグカップに口を付けて中身を啜り)
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