掲示板ファンさん 2024-05-30 14:57:38 |
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……人を傷付ける気は、ないのですが。
(少年の動向を静かに観察していると、何やら少年の影から犬のような物がひょっこりと顔を出した。黒と白の犬は自身に向かって唸り声を上げているらしく、少年の指示さえあれば─今にも牙を剥き、飛び掛かってきそうな雰囲気を醸し出している。一応弁明してみるが、案の定少年は"呪霊の言葉なんて信用できねえ"と此方を睨むばかりで、聞く耳を持つ様子は無かった。─仕様が無い。あまり無意味に術式を行使したくは無いのだが、自身に危害を加えてくるとなれば話は別だ─黒い手袋に包まれた掌を少年に向け、術式を行使しようとした所で─先程聞いた声が耳に飛び込んできた。そちらへ視線だけを移動させると、其処には先程の呪術師が居る。自身を見て驚いているようだが、まあこの際関係ないだろう─はらり、空から白雪が降り注いだ。少年が召喚した犬に雪が一片触れるなり、犬の耳がどろり─と溶け落ちる。また新たな何か─今度は電撃だろうか?彼には悪いが、生憎と─電撃も打撃も、自身に効きはしない。鵺の放つ電流を無表情のまま浴びた後、更に雪の勢いが激しくなり)
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