伏見静 2024-05-20 07:55:48 |
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(戻るなり待機中の業務が何もないことを改めて大和川警視に言われ、肯定の代わりに苦笑を浮かべる。強いて挙げるなら殲滅に備えての軽い準備運動なり柔軟運動なり──殲滅などで急に激しく動いて足など痛めたくはない──を自主的にするくらいしか、待機中にやることが思い浮かばなかった。そのまま自分のデスクに着いたところで、言葉を切った大和川警視に首を傾げ。その理由は直後に明らかになり、ああと納得する。謝罪に対して「気にしないでください」と当たり障りのない返答を投げ掛けたところで、彼女の話に聞き入る。その反応は始めはただ真顔で頷くといったものだったが、次第に頭の中で情報を整理するように目線を空中にさ迷わせ。締め括りの言葉に「なるほど、わかりました」と頷きを返してから「個人的に色々と気になる部分はありますが、踏み込みすぎるのは良くなさそうですね」と感想を呟き。知らずの神──害がないだけであれも怪異の一種なのだろうか。あらゆる物事をなかった事にする力は便利だが、回数制限や縁付いた者しか利用できないという条件以外にも何か代償があるのではと考えてしまう。或いは”そう在る”存在であって代償などないのかもしれないが──考えても仕方ないかと首を振って。案内を受ける前にデスクに置いていっていたコーヒーのプルタブに指をかけて開け、ちびりと飲んではややぬるくなったそれで喉を潤して)
(/わーい!お気に召していただけたようで嬉しいです!)
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