ちーず 2024-05-12 04:45:30 ID:7979cd366 |
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「金平糖って、流れ星の欠片なんだよ」
ざらざらと手に出した金平糖を、惜しげも無く一口で頬張る。
私はそれを見て、冷静に返事をする。
「いいえ、それは砂糖の固まりです」
情緒がないなあと呆れている君は、砂糖は幸せを砕いたものなんだよ、と更に言葉を重ねた。
幸せを粉砕するなと言いたかったが、また情緒のない人間扱いされてはたまらない。そうなんだと軽く返し、幸せのおすそ分けを求めて手を差し出す。
「流れた星は金平糖になって、世界中に散らばるんだ。それを集めて瓶につめる。それが、金平糖ハンターさ」
聞いたことのない職業の登場だった。
適当なことを言っている君を尻目に、とげとげカラフルな金平糖を吟味する。この子達は、色によって味が違うこともあるのだ。楽しみ方は無限大だ。
完璧に金平糖に興味を移した私を見て、君は言うのだ。
「世界には、知らないことがたくさんあるんだよ」
今年もまた、金平糖が降る夜が来る──。
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