ぬし 2024-04-01 20:17:22 |
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天宮 葉酉
っ…悪い……?(一瞬、一瞬自分の表情が少しだけ緩んだだけだというのに、彼はそれすらも見逃してはくれない。ずるいやつだ。でも、彼といる時間は、本当の自分を見つけ出せるような気がするんだ。一緒にいて、少し、ほんの少し「楽しい」と思う自分。彼に絡まれるのが「面倒くさい」と思う自分。過ごす時間だけで沢山の感情を生み出してくれる。それは、毎回新しい自分と出会うようで。悪戯っぽく笑みを浮かべる彼に悪い?と一言冷たく吐き捨てるが、まだ自分の心臓はドクドクと高鳴っていて。自分のデスクへと軽々しく戻っていく彼を見届けると、嫌な寒気がして。アイツ、また何か企んでいるな、と俯きながらため息を吐く彼女の表情は、微かに笑みを浮かべていたのかもしれない。また仕事を始めようとすると、不意にあの件について思い出す。「あっ」と声を漏らし、鞄から複数の資料が入ってあるファイルを取り出して。思い出したあの件とは、今度行われる舞踏会の潜入捜査の件だ。その潜入捜査には自分と藤原。後もう一つのペアが参加するそうで。ファイルの中から一枚、資料を取り出すと立ち上がり、先ほどあんなことがあったばかりの彼のデスクへ向かう。何も言わずに資料を一枚彼のデスクへとおくと、次に続け。)これ、今度潜入する舞踏会の資料。例の組織が絡んでるらしい。うちの班から私たち二人を出したいって、班長が。
八重森 要
ん――…?(自分の答えに何か不満があったのか、何食わぬ顔で言葉を返す相手に首を傾げ。これだけ一緒に居ても、彼女のことは未だによくわからない。まあ、そうだからこそ一緒に居たくなるわけだし、見つけたいと必死になれる。しかし必死になる以上、こいつと時を過ごすのはとても疲れるもの。眉間にしわが寄りまくりで、俺はもうおじいちゃんかと思うほどヨレヨレだぞ?まあ冗談だが。ため息を吐くと、黙っていた彼女から予想外の言葉が発されて。早々と発された「 バディなんて、上からの指示ですしね 」と言う一言。どうでもない一言だが、要にはなぜかそれが重く。そうだ。こいつと今こうやって仕事をしているのも、全て上からの命令、「バディ」というビジネス関係に過ぎない。だが、何故かそのことを否定したく。すると、沈黙の間に、もう目的地のパーティー会場に到着して。少し会場からは離れた場所に車を停める。シートベルトを外し、車を出ようとするが、その前にと彼女に自分の表情が悟られないよう反対側を向きつつゆっくりと口を開き)たとえこの俺たちの関係がビジネス上のモンにすぎなくとも、俺はお前と出会えて、バディになれたこと、運命だと思ってるし、…良かったと思ってる。だから俺、上には結構感謝してるんだぜ?
(/お返事が遅くなり申し訳ありません…!これからは通常のペースに戻れると思います。ぬし様も空いている時間に返信していただければ幸いです…!)
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