中華娘 2024-03-28 09:57:33 |
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そうかい、それは大変だ。
(なるほど、目を閉じている間に聞こえた破裂音は風船が割れた音だったらしい。子供が騒ぎ立てる声も、それが理由だったのだろう。海へと急かす従者を「はいはい」とあしらいつつ、ちょうど景色も開けて日差しが強くなってきた頃にタイミングよく日傘をさす従者に「助かるよ」と感謝し。何やら慌てた様子の人々とすれ違いながら、やがて海のすぐそばまで着くと、従者がピカピカに磨いてくれた高価な靴に砂がつくのも構わず砂浜に降り。人がほとんどいない浜辺は静かで、まるで従者とこの世界に2人きりになったような不思議な感覚を覚える。濡れた砂浜に大きな足跡をつけながらさくさくと柔らかな砂を踏む音が心地よく、深呼吸して潮の香りを大きく吸い込み)
……ああ、いつ来てもいいね、海は。
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