魔女の息子 2024-01-21 19:29:00 |
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はァっ?!違う違う!ほんとに初対面だって!
(突拍子もない冗談に周囲が囃し立てようとする空気を察知すれば直ぐに首と手を振って否定し。前世で出会った人と再び巡り会うなんてある意味運命なのかもしれないが、決していいものでは無い気がする。教師の指示ならばと仕方なく教科書を借り律儀に「ありがとう」と言うも早速眠る体勢に入った相手にはジト目を向けていて)
…、君達が悪いことするからだろ。それに、魔法が使えないからって悪いことしてないとは限らないじゃないか
(まるでこちらが悪いと言いたげな口調に直ぐさま反論しようとするも、思考を読むように静かにと先回りして促されれば口を噤んで。まんまと相手に誘導されているのには気が付かずさらに声を小さくするとようやく反論するが、その頃にはもう相手は目を閉じていてやり切れない顔のまま授業を受けることになり。相手は人魚の頃に母親に酷い事をされたし自分にだって悪どい契約を結ばせたのだから文句は言えない立場なはず。まさか前世の記憶を持っている人が自分以外にも居るとは思わなかったが、よりにもよってそれがあの魔女の息子だなんて。気をつけなければと自分に言い聞かせながら午前の授業の時間は過ぎていき、ランチタイムになると誰かと仲良くなって食堂へ案内してもらおうと周囲をみまわし)
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