『 どうしよう…。』 カバンの中を探してもない。あれが。大切なものが。授業が終わって 誰も待たない家に帰ろうと教材をしまっていたらなくなっていた。 『 あの…、 』 丁度近くにいた怖そうな見た目の男の子に恐る恐る声をかける。ノートを 写しているのも目につかないくらいに焦っていた。