チャットファンさん 2024-01-13 19:02:23 |
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【…あぁ、久しぶりだな。
(返された昔とは違う他人行儀な呼び方に、一瞬隠せなかった戸惑いが浮ぶ。然し次の瞬間には習々たる風がそれを隠し、あとに残ったのは昔と変わらない穏やかな笑み。声も昔とは違って低く、大人の男といえる耳触りの良いそれに、当たり前だが心の内で驚きを噛み締める。この出会いが僥倖といっていいのか正直分からなかったが、普段より速い鼓動が再会した事への喜びを表していた。)
ふ、さっき帰ったばかりだ。 …デカくなったなぁ、元気だったか?
…悪い、もうそういう歳じゃないな。
(視線を彷徨わせ、慣れない敬語なんか使う相手が可愛らしく笑いが溢れると、質問に簡単に答えては、自然に距離を詰める。自身よりは小さいがあの頃より随分伸びた背丈をまじまじと眺め、昔したみたいに頭へと隻手を伸ばすと柔い髪を指に絡める様にして優しく撫でる。掌に伝わる温度はあの頃と何ら変わりはなく、何故か安心した。本当に自然と体が動いた上での行動だったが、普通だったらこんな事はしないだろう。触れた今になって昔とは違う事に気が付くと徐に手を下ろそうとして。】
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