匿名さん 2024-01-05 19:35:07 |
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…あ、それなら私が準備を…──。いや、…そうね。
何でもないわ。私は本でも読んで、また眠気がきたら適当に休んでいるわ。
(相手の尊大な態度にも、それはそうね、と軽く頷きながら相槌を打つと、疲れたという彼に看病のお返しも兼ねて何か出来ることは手伝おうと考える。しかし、すぐさま考えを改めて首を横に振ると、大人しく本でも読もうと言い、鞄に入った書物を取り出そうとゆっくり布団の上から出てくる。
よくよく考えれば此処での勝手が分かったものではないし、下手に手伝おうとして邪魔をするより、病人は病人らしく静かにしていた方が良いだろうという結論に至ったようだ。
看病なんかに手間を感じないとは言っていたものの、それでも他人の世話はやはり疲れるだろうし、余計なことをしてまた体調が悪化するのも忍びない。
ただでさえ先程から彼の布団を占領してしまっていた訳だし、自分はまた適当に寝床を見つければよいなんて思いつつ、鞄から取りだした小説の頁をペラリと捲り始める。)
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