匿名さん 2024-01-05 19:35:07 |
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なに…?
…………それは真か。我の手を煩わせたくない故、欺瞞を言っているのではあるまいな。
(思ったよりも早く自分を愛せそう──それはつまり、彼女が自分の元から離れることを意味している。思わず、彼女の顔を見つめる。自然と眉間に皺が寄る。そして彼女の発言を疑ってしまう。やめろ──理性がそう警告するが、イナリ自身がそれに応えようとしない。最低だ。再び自己嫌悪する。恩着せがましく彼女の自己肯定感を上げると宣言しておいて、いざその時が差し迫ったら、彼女のことを想い始めて手離したくないとごねる。まるで寓話のような滑稽さだ。想いとはこんなにも重く、苦しいものなのか。これまで生きてきた中で初めての経験に、酷く戸惑う。あの妻もこういう気持ちだったのだろうか。彼女が自分のことが好きになる度に、イナリは自分が嫌いになっていく。特に理性が警告しても閉じることの無い口が。)
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