匿名さん 2024-01-05 19:35:07 |
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……確かに、本当に不憫な世の中よね。
(彼の言う通り、自分こそまさに不憫な世の中に縛られて、言いたいことも言うべきことも避けてきていたのかもしれない。変わりたいとは思っていてもそう簡単に変わらないのが人間の性であるが、それでも、変われたらいいな と思えるようになってきただけ此方としては大きな進歩だ。この社に来て、少しだけ自分の事に対して客観的に、そして余裕を持って考えることが出来ているように思う。それはきっと、彼がこうして話し相手をしてくれて、弱々しくも自分のことを褒めてくれるから。
励ましとお褒めの言葉を受け取ると、数回瞬きを繰り返した後、ふふ、と楽しげに「ありがとう」と言った。普段は見せないあどけた表情を見せたのは、おそらくいつの間にか空になっていた盃の所為。酒に酔っても気持ち悪さはなく、ふわふわと夢見心地で、だんだんと襲ってくる睡魔に抗いながらも欠伸を1つ。
そして、目を細めて相手のほうへ片腕を伸ばすと、ぽんぽんとその頭に手を乗せてぼんやりとした思考の中でボソリと呟いた。)
…イナリ様が、私を好きになってくれたらいいのに 。
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