匿名さん 2024-01-05 19:35:07 |
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(相手からの言葉には“それならば”というように肩を竦め、相手と向き合うように腰を下ろせば、並々注がれる酒を眺め、彼が呷るのを見届けて此方も一口酒を含んだ。久しぶりのアルコールに喉が熱くなるのを感じるが、良質なだけあってとても美味しかった。決して酒に強いわけでは無い為、飲む量には気を付けようと思いつつも、その飲みやすさについつい盃を傾けてしまう。
ほんのりと頬が赤くなってきた頃、彼から投げ掛けられた質問に、あぁ、と小さく声を漏らした。)
…そういえば、言ってなかったかしら。
私は、国語の教師だったから国語を教えていたわ。
古典が好きで、神社とか趣のある物が好きになったの。
それに言葉って、深くて難しくて、美しいから好き。…まぁ、私自身、あまり良い言葉をかけられた事はないし、良いことを言えるタイプでもないけれど。
( 上記を告げると盃に残った酒を飲み干して、小さく笑いながら視線を伏せた。文面や言葉から相手の心理を探り知るのは、難しいが面白さもある。昔と今とでは言葉の使い方も言葉自体も変わっているが、その違いを知るのもまた面白かった。しかし、皮肉なもので、現実ではそう簡単に相手の心理は分からない。言葉に騙され、言葉に翻弄されてばかりだ。だけれど、教科書に綴られた様々な物語に触れてその情景に耽っていると、少なくとも自分の乏しい人生からは目を背けられた。
少しばかり酔いが回ってきているからか、普段よりもさらに舌が回るようでそのまま言葉を続ける。)
生徒たちには“言葉は大事”って教えるのに、私は思ったことをそのまま口に出して反感を買うばかり…おまけに肝心な事はなかなか言えないの。
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