匿名さん 2024-01-05 19:35:07 |
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何?! …ケホッケホッ……お主、行ったのか。彼奴の社に。なにか変なことは起こらんかったか。人ならざる者に話し掛けられんかったか。
(彼女から狸のことを聞くと驚きのあまり、飲んでいた味噌汁が気管に入り噎せる。噎せが治まると不機嫌そうに問い掛ける。不機嫌な理由は二つあった。彼女の手料理を堪能している時に悪友の話題が出たこと。もう一つは彼女が自分の社より先に悪友の社を訪ねていたこと。身体が酷く緊張する。あの妖とイナリで馬が合わない絶対的な理由があった。それは人間に対する扱いの差であった。イナリは人間を弱者としながらも、その存在に興味があり共存指向だ。対して悪友は人間を弱者として見下し、徹底的な上下関係を敷きたがる支配指向なのだ。どちらが優れているということは無い。妖の中にも様々な価値観が存在するため、イナリはそれを大した問題だと考えていなかった。しかし悪友は支配指向を持つ中で些か暴力的なところがあった。子狸時代に体得したばかりの変化術を用いて、釜に変化して道行く人々を驚かせて遊んでいたことがあった。そんな折、本物の釜と勘違いした人間に対する拾われ、火に掛けられたり、床に落とされたり散々な目に遭ったのだ。以来、悪友は人間を嫌うようになったのだが、幼少の頃の恨みか、人間に対して暴力的になることがあった。彼女が何かされなかったか、不安が胸中に広がる。彼女の回答を待っている間、不安と緊張を湛えた鋭い目はじっと彼女を捉えたままだった)
(/大丈夫です!)
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