匿名さん 2024-01-05 19:35:07 |
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(彼女から謝罪の言葉を受け取ると睨み付けるのを止める。不快感は未だ残っているが、謝罪を受けたのだから表に出す必要は無い。それにしても自分はこんなにも短気だっただろうか。久方ぶりの人間との再会で些か冷静さを欠いているのだろうか。とにかく落ち着かなければと、気を取り直そうとした時だった。「神隠し」という単語が耳に入った。思わず眉がぴくりと上下する)
……人間を隠すことなど造作もないことよ。我ら妖は超人的な力を持っているからの。
……お主は我に神隠しをせよと命じておるのか?
(彼女の肩に手を置くと、瞬時に屋根の下まで移動する。人間に言わせれば「瞬間移動」だという。実際のところイナリは自らの足で移動しているのだが。未だ幻覚の類だと思い込んでいる相手に超人的な力の証明をしたかったのもあるが、雨が降り続ける中で会話を続けるのも気が引けた。少しばかり困惑の色を出しながら屋根の下で改めて人間に尋ねる)
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